去年の冬のことです。

朝、まだ暗いうちに畑に行きました。

真っ暗闇の中、前作のナスの残渣の片付けをしていたら、何かがうごめいているのに気づきました。

体調50センチくらいの黒っぽい動物で、一瞬タヌキかと思いましたが、当地でタヌキが出てきたことは未だありません。

お互い怖い反面、好奇心もあります。

しばらくお互いじっとにらみ合っていました。

しかしそのうち、相手は私のいる横を通り抜けていこうとします。

私は阻止したいのですが、素手ですしよく見えません。

サッカー選手のように足でディフェンスします。

その動物は、それでも逃げようとせずに、なおも私の横をすり抜けようします。

私も引き続き、ディフェンス。

こうした状況がしばらく続きました。

後ろによっぽど重要なものがあるのだろうか?

こちらの狙いは、こうして睨み合っているうちに明るくなって相手の正体がわかること。

しかし、相手は明るくなる前にいつの間にかいなくなってしまっていました。

残念。

結局その時は何者かわかりませんでしたが、今から思えばアライグマだったのかもしれないと思っています。

人間との関わり

アライグマの農業被害は、年々増えてきています。

主に、農作物を食害します。

特に、ブドウとかメロンとか高級食材がよく狙われるようです。

グルメっぽいですが、雑食性で動物も食べます。

死肉さえ食べますので、実際はグルメとは程遠いですね。

それに凶暴で、子ブタや鶏が食べられたり、時には牛の乳房をかじったりすることもあります。

こうした直接被害だけでなく、間接的な害もあります。

回虫とか伝染病を媒介します。

これらは、人間に移るものもあれば家畜に移るものもあります。

そして、アライグマの被害にあった結果、このような伝染病が怖くて消費者が寄り付かなくなるという、風評被害まであります。

洗熊というように、食べ物を洗えるくらい手先も器用ですので、ちょっとした檻くらいでしたらすぐに逃げ出してしまいます。

同じ外来害獣のヌートリアなどは、作物のまわりを金網で囲うくらいである程度防げるますが、アライグマには無力です。

非常に厄介ですね。

さらに、日本の在来種の生態系を壊すことも懸念されます。

ニホンザリガニとかエゾサンショウウオといった、希少種を捕食していることが確認されています。

たぬきやキツネなど、アライグマと競合する動物たちも住処を追われています。

そこで駆除するために罠をしかけたりすると、エゾタヌキのような希少種が罠にかかるとか。

つくづく厄介です。

生態

アライグマは夜行性で、たぬきと少し似た外観をしています。

従って、ぱっと見た目には間違えることも多いようです。

かつタヌキと違って近年生息範囲を拡大しています。

こうした点から、アライグマによる被害をタヌキと誤認することも多いようです。

同じ理由で、上述の私の見た生き物も、アライグマではないかと推定しています。

気がつかないうちに、タヌキがアライグマに取って代わられ、絶滅危惧種になってしまうかもしれませんね。

メダカもカダヤシにとって代わられて絶滅危惧種になってしまいましたし。

ちなみにアライグマはもともと北米に住んでいたのが、ペット用とか動物園用として導入されました

人に容易に慣れますし、人間が近寄っても必ずしもすぐ逃げません。

昔のアニメ「アライグマラスカル」の影響もあって、かなりよく飼育されていたようです。

しかし前述の通り、アライグマは獰猛で手先が器用なので飼い主は手を焼くことになる・・・

そこへ、アニメの「アライグマラスカル」の最終回。

「やっぱり野生の動物は自然に返そう」と言って放してやったらしいですね。

日本の飼い主も同じことをやってしまい、今の状況を招いたようです。

当時は帰化生物に対する意識が低かったとはいえ、ややお粗末ですね。

まとめ

アライグマは、近年、日本で繁殖範囲を広げており、それに伴い農業被害も増大しています。

凶暴なので、むやみに近寄ったり餌をやったりしないようにしましょう。

参考にした本

山田文雄、池田透、小倉剛編 日本の外来哺乳類 東京大学出版会

池田透監修 外来生物が日本を襲う 青春新書

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