様々なキク科植物

これまでナス科やアブラナ科の特徴をいろいろ書いてみましたが、キク科も重要植物がたくさんあります。

野菜としてはなんと言ってもレタス類。

レタスは大昔から栽培されているので、色んな種類のものがあってります。

玉レタス、サニーレタス、サラダ菜、茎レタスなどなど。

レタス類以外では、シュンギクやゴボウとか、ちょっとマイナーなものではエンダイブ、チコリーなどもキク科です。

花きでは、キク、コスモス、ヒマワリ、マリーゴールド他、挙げていけばきりがありません。

雑草としても、親しみ深いタンポポから強害雑草のオオアレチノギクやセイタカアワダチソウ他、たくさんあります。

特殊な使い方としては、蚊取り線香に用いられる除虫菊などもそうです。

結構口にするものも多いですが、ほろ苦いような独特の食味が特徴的ですね。

コンパニオンプランツや、輪作に組み込んで利用することも多いです。

キク科植物の起源

原産地は、地中海から西アジアあたりがメインになります。

この辺りは温暖な地域ですが、キク科植物は主に寒い時期に生育します。

そして、暑さは苦手で冷涼な気候を好むものが多いです。

野生では、秋に発芽して、越冬して春にとう立ちします。

これら原産地、生活様式ともアブラナ科植物とほとんど同じです。

ということは、アブラナ科とキク科の先祖はライバル同士で、競合して生息していたのでしょうね。

形態の特徴

キク科植物は、最も進化した植物と言われています。

そのせいか、色々と独特の形態を持っています。

特に、繁殖に関する器官がユニークです。

まずは花ですが、キク科の花は頭状花序という形態をとっています。

たくさんの花びらが集まって、一つの花になっているように見えますが、実際は花びらに見えるものが一つ一つ、花になっています。

つまり、この花びらに見えるものには、全部、雄しべと雌しべがついています。

これの良いところは、受粉がいっぺんにできることです。

キク科は主に虫媒花で、虫が花粉を運びますがその際に一気に受粉できます。

このように一気にたくさんのタネを作るので、必然的に一個一個のタネは軽く小さくなります。

そして小さく軽いことを利用して、種に綿毛がついていて飛んでいきやすくなっています。

タンポポが有名ですね。

非常に合理的にできているものです。

栽培

古くから利用されているだけあって、周年で栽培できます。

かつ、一部の野菜を除いて、栽培期間も短いものが多いです。

ただし、もともと冷涼な気候を好むので、夏の暑さには弱いです。

育てやすいのは秋口ですが、その際には暑い時に種まきすることになります。

したがって、事前に発芽しやすいように事前処理した方が良いです。

よく行われるのは、湿らせた状態で冷蔵庫で二、三日置いておくことです。

病害虫には、比較的強いです。

しかし、レタスなど柔らかい葉を収穫するものには、マルチやトンネルなど設置して、しっかりと保護してあげましょう。

余談

キク科の野菜には、かすかな苦味があるものが多いですね。

これは、切ったときに出てくる乳白色の液体に由来しています。

レタス類をチシャとも言いますが、この乳白色の液を乳に見立てて乳草としたことが由来です。

この成分に含まれるラクチュコピクリンという物質に神経のリラックス、催眠効果があります。

ただし、切り口が酸化されて褐色になると見栄えが悪くなります。

これを防ぐためには、テープなどで空気に触れるのを防ぐとか、塩水選とかすると良いようです。

まとめ

キク科野菜は、ほろ苦く独特の食味があります。

また、コンパニオンプランツとしての利用にも適しており、害虫よけにも使えます。

さらに、頭状花序という特殊な花の形態により、虫による受粉を効率的に行う仕組みがあります。

こうしてみると、他の生き物との付き合い方が非常にうまい植物群です。

コミュニケーション上手な植物ですね。

参考にした本

農文協編 農家が教える家庭菜園 秋冬編 農文協 

池田英男 川城英夫 野菜栽培の基礎(農学基礎セミナー) 農文協

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