菜の花畑

土作りと堆肥

もう年末も近づいてきました。

多くの方は、農閑期となっていることでしょう。

こんな時には、土作りに精を出したいものです。

土作りといえば、イギリスのローザムステッド農場で行われた実験が有名です。

肥料を何も入れない場所、化学肥料のみをずっと用いる場所、堆肥のみの場所、化学肥料と堆肥と両方用いる場所でずっと作物の出来具合を調べられています。

結果は、化学肥料のみを用いた場合は、最初は収穫量が増えたものの、その後は減少に転じて、何年も続けると、肥料を入れない場所と同程度の収穫量になります。

堆肥のみを入れた場所では、少しづつ、収穫量は増えて来ます。

そして、堆肥と化学肥料の両方を入れた場合が、最も収穫量が多いという結果でした。

このように、堆肥を入れることは長期間継続的に農業生産を続けていくためには重要です。

そして、土作りといえば、堆肥の投入。

有機物を導入することで、土を柔らかくしたり微生物相を豊かにするなど、様々な効能があります。

ただし、堆肥は大量に入れなければならないのでかなり大変。

買うとなるとそれなりの値段になりますし、撒くだけでも重労働です。

自分で作っている人もいるでしょうが、これもやはり重労働です。

緑肥による土作りの効能

そこで、代用技術として古くから行われているのが緑肥。

緑肥とは、作物とは別に土を改善するための植物を育てることです。

主に、ある程度の大きさまで育てて、その後に土にすき込むことにより、土を改善します。

具体的な効果は、いろいろあります。

最も影響が大きいのは、生物性の改善。シロツメグサ緑肥

根から出る有機物をエサとして、微生物を増やします。

これにより、有害微生物やセンチュウの過度な繁殖が防がれます。

また、このように微生物相が豊かになることにより、土の団粒化が促進されます。

土の中の腐植分を増やして、保肥力を高める効果もあります。

菌根菌によるリンの取り込みや、マメ科植物での根粒菌の働きによる窒素の取り込みを改善する働きも期待できます。

あとは、ほふく性の緑肥を用いることにより、雑草を防除する効果もあります。

忘れてならない効果としては、地力の消耗を防ぐこと、

冬季は植物が育っていないため、風雨による土壌侵食が特に激しく起こります。

緑肥は、これを防ぐ効果があります。

緑肥の用い方

緑肥の方法としては、いろんなバリエーションがあります。

・主要作物の後作や間作で用いる、

・連作障害が激しい場合も一作休んで、休閑地として代わりに緑肥を育てる、

・前作が育っている間に緑肥の種をまく、

等々です。

植える緑肥としては、マメ科とイネ科植物が多いです。

マメ科は、根粒菌によるチッソ肥効を効かせるという目的が多く、イネ科は大量の有機物を生産して腐植を増やす目的が主です。

できるだけシンプルに

それで、これらの緑肥作物を育てるためには、いろんな種を売っていますが、必ずしもわざわざそれを用いる必要はありません。ホトケノザ一面

そこに生えてくる雑草でも大丈夫です。

その土地に合わない緑肥作物を無理して導入するよりも、育てるのが簡単です。

必要とあれば、雑草に肥料をパラパラと撒いて成長させます。

そして、作物を植える前にすき込みます。

あるいは、作物を植える前に除草剤を撒いて、そのまま不耕起で作物を植えることもできます。

枯れた雑草がグランドカバーになって、新たな雑草が発生するのが抑えられます。

アメリカでは、この方法は既に確立されています。

私もやってみましたが、なかなかいい塩梅でした。

できるだけ、シンプルに手間なくできる方法を用いていきたいものですね。

<参考にした本>

農文協編 最新農業技術 土壌施肥vol.3 農文協

橋爪健 緑肥を使いこなす上手な選び方、使い方 農文協

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