唐辛子の実9月になりました。

夏バテで疲れていないでしょうか?

食欲、体力が衰えているかもしれませんね。

人間だけでなく、夏野菜も。

ナスやピーマンなど、だいぶ疲れてきたかもしれません。

病害虫に気をつけて、もうひと頑張りしてもらいたいものです。

こんな時に強い味方となるのが香辛野菜。

今回はその中でも最も代表的な唐辛子について述べてみたいと思います。

唐辛子の健康への効果

まずは、食用としての唐辛子から。唐辛子調理

特徴は、何と言っても辛味ですね。

辛味の元はカプサイシンという成分です。

これが、食べた時に痛みや熱みなどの感覚器官を刺激します。

その結果、体内で熱を作ります。

熱を作るために、脂質の分解が促進されます。

これにより、肥満や冷え性、肩こりを抑える効果が期待できます。

また、辛味成分が胃の粘膜を刺激して胃液の分泌を促し、食欲を増進する効果も期待できます。

また、減塩している人などは、塩が少ないとどうしてもあまり美味しくなくて食がすすみません。

そうした時に唐辛子を用いれば、塩分が少なくてもそれなりに美味しく感じられます。

カプサイシン以外にも、トウガラシはいろんな特徴的な成分を持っています。

大根おろしの辛味の元となる、イソチオシネートという成分も含まれています。

また、トウガラシの赤い色はカプサンチンという色素成分で、これは強い抗酸化力を持っています。

他に、ベータカロチンとか食物繊維、ビタミンB6等も。

なかなかの高機能食品です。

ただし、大量に食べるわけにもいかないので、特にこれらを摂取したい場合は辛味のないシシトウなどを食べたほうがよさそうです。

食べ物以外にも

食べ物以外では、かゆみの治療とか痛み止めにも使われていました。

上では辛味成分は痛覚を刺激すると書きましたが、ある程度の量を摂取すると、痛みを麻痺させます。

かゆみの治療という点では、私も以前にお世話になった
経験があります。

小学生の頃、よくしもやけになっていたのですが、その時に患部にトウガラシを貼り付けていました。

貼り付けて最初は痛みを感じますが、2、3日するとすぐに治ってりました。

微生物や虫に対する防除の効果も、なかなかのものです。

例えば、米びつの中にトウガラシを入れておくことにより、コクゾウムシなどの防虫効果も期待できます。

これは辛味というよりも、トウガラシの香りによりコクゾウムシが寄りつかなくなるようです。

病害ではありませんが、ぬか漬けとか漬物に入れることもあります。

微生物の活動を抑えて、発酵しすぎないようにします。

さらには、猫よけに使った人もいます。

ご近所さんの話ですが、家に野良猫が入って糞をするので困っていました。

そこで、唐辛子を粉にして、侵入経路の途中に撒いたら来なくなったということです。

ただし、街に住む軟弱な猫ならともかく、農地を荒らすイノシシやタヌキでは効果のほどは疑問ですが。

農業利用

このような、さまざまな効果のあるトウガラシ、農業利用しない手はありません。

よくやるのは混植。

虫に食われやすい作物の間に植えておきます。

他には、辛味成分を抽出して自然農薬にすることもよく行われますね。

辛味成分のカプサイシンは水に溶けないので、水につけておくだけでは抽出できません。

お湯で煮出すとか、あるいは焼酎やお酒などのアルコール漬けが行われます。

そして、その液をスプレーなどで散布します。

粉にしてそれを直接まくというのもやったことがあります。ネキリムシとトウガラシ拡大

試しに土に薄くまいて、その上にネキリムシを置いてみました。

そうすると、ネキリムシは非常に苦しんでいましたが、死ぬほどではありませんでした。

これを踏まえて、ナス類の定植をした後に株まわりに撒いてみました。

結果は上々で、その年のネキリムシの被害は、ほとんどなくなりました。

以上、唐辛子はピーマンとかナスのように大量に食べるものでもありませんが、こうしてみていくと応用範囲は広いものです。

ここに書いた以外でも、いろんな使い道ができそうですね。

参考にした本

ショウガ・ニンニク・唐辛子の本 枻出版社

岩井和夫 渡辺達夫 トウガラシ 辛味の科学 幸書房